チャールズ・D イギリスの大学で動物学を専攻、植物学を副専攻したあと、科学情報の提供やコピーライティングを本業としながら校正者としても活躍。校正のみを仕事としている現在は、校正者団体の高等会員になるなど、ベテランになっても校正のスキル磨きにも専念。科学者としての多岐にわたる研究活動の経験を、直接校正行に活かしている。
動物学部を卒業後の初めての執筆関係の仕事は、獣医学の研究論文と大手製薬会社の害虫駆除の研究論文の要約文作成でした。それから数年、研究者に動物の飼育と遺伝子学の最新情報を提供するチームの一員として働きました。その間副業として、コピー・エディターやプルーフリーダーをやっていたのですが、いつの間にか副業が主な仕事になって、どこに居てもできる仕事ですから、オーストラリアへ移住することにしました。移住はしたものの、家族の事情で今はイギリスに戻っています。
私が学生のころは、まだ博物学や動物の分類、解剖学が主な研究内容でした。博物館で保存されている動物の検査やスケッチに毎週多くの時間を費やしました。そのころから、生理学や遺伝子学、行動学、環境学などの一般的なトピックの研究に費やす時間の割合がかなり多くなってきました。動物学は将来、生物の多様性、病原体に関する生物学や進化、それに、進化における化学・数学的要素など、人類社会に影響を及ぼす緊急事態に関連する問題にもっと重心がおかれるでしょうね。ほかの自然・応用科学での発展を利用して。
インターネットの関連サイトを調べます。それから、New ScientistやScientific Americanのような雑誌も利用します。テレビ・ラジオ番組も。エナゴから受け取る校正アサイメントの内容も新知識として役立っています。
分子遺伝学、数学、それと動物行動学が一体となって、進化のより幅広い学説が生み出されるといいですね。
数学的・統計学的遺伝学の理論を言語の進化の研究に応用するプロジェクトがいいです。
基本的に、ウィキペディアは便利だと思っています。
あります!英語の文構造の枠を超えた発想が必要ですし、ネイティブでない人は辞書から得た語を間違った意味で使うことがありますから。
正しい専門用語の知識とその分野内の一般常識を知っておく必要があるのは当然のことですが、そのほかに、校正者は、著者のアイデアと外国語(英語)で表現されたそのアイデアとの間のギャップを埋める必要があります。専門分野の知識なしでは、著者が表現しようとしているものの本当の姿を正確に把握するのは無理でしょうね。
母国語によりますけれど、1つのことについて述べているのか、複数のことについて述べているのか分からないケースがよくあります。誤解されると大変なことですよね。それと、校正者として、文書を表面的に読まないように心がけています。著者の意図とはまったく異なった表現の場合もありますし、誤解のもとですから。それと、かなり多くの人が英語のジャーナル論文執筆の慣習を知らないようですね。
この団体のEメールシステムを通じで、メンバーは自分の専門知識を惜しみなく共有しています。英語だけでなく専門分野の学問に関しても。私もこのシステムを活用しています。また、この団体が主催する研修コースに参加して、校正者・プルーフリーダーとしての腕を磨いています。高等会員になるための勉強に役立ちました。フリーの仕事は孤独なものですが、SfEPのお陰で自分が住んでいる地域のグループ活動に参加したり、SfEPの年次会に出席したりして、同業者との交流もしています。
そアカデミックライティングのレベルが高いですね。どの論文も、著者がコミュニケーションに細心の注意を払っているのがよく分かります。例えば、文の構造がシンプルで、文のスタイルに一貫性があって、筆者のアイデアが明確に表現されています。それと、ジャーナルが必要だと考えていることが漏れなく記されているし、蛇足はありません。このような研究者は、同業者が何を知り、何を知りたいのかよく分かっているのでしょうね。文章に無駄が見つかりません。
インパクトファクターの高いジャーナルを読んで、文章の無駄のなさに注目してください。自分のアイデアのなかで何が大切で何がそれほど大切でないのか見分けることも重要です。考えに筋を通して、一番論理的な順番に並び替えて、シンプルな構造の文を書くよう心がけてください。それと、名詞と動詞の単数・複数形に注意してください。
本人の希望により、本名を伏せ、エディターネームを使っています。